■8/10〜12 いちごメロンSHOW


 心の遊園地なんである。毎回のいちごメロン公演、どれほど楽しみにして小屋に足を運ぶことか。急な階段を上って客席につき、光あふれて彼らが姿を見せる、あの瞬間に出会うために。エレガント浜田が、舞台から魅惑の笑みを投げかける。毒気にあてられ、あっというまに取り込まれたところへ、栗林栗子のぶちかましが入る。気づけば、いい年した女が、客席で終始口あけっぱなしで、大声で笑っている。あの特殊な場所には、何にも考えないバカオンナでいられる幸せがあるのだ。私は、大笑いするために、いちごメロンに行く。ただただおバカな二人の、低俗で高貴なショーを見に行く。何と言われようが知ったこっちゃない。とにかく私は、栗林栗子の、あのいとおしい質量を笑う。エレガント浜田の、はかなげな上品さを笑う。これは愛に裏づけされた大笑いだ。ところが、だ。大口開けて見ていると、時にその展開の(あまりの)シャープさ、無駄のなさに驚かされる。かなりおかしなダンスや唄に、舞台の神様が宿る一瞬を見る。荒唐無稽でありながらも、奇妙なリアリティーを併せ持つそのステージ。ころりとだまされて、大笑いして飲む酒のうまいこと。あの一晩を私は愛す。それが悪いか。いけいけ、いちごメロン。孤高の独走だ。(瀬辺千尋)
■8/15(水)カセット・コンロス/鬼頭哲ブラス・バンド


 TOKUZO初登場の自称!?エセ・ラテン・ロックバンド、カセットコンロス。のっけからかるーく私のストライクゾーンをぶち抜いてくれました。とくにあのまっすぐ響いてくるボーカルの声が気持ちイイ(歌詞がまたよいのよ)。ジャンルは違うけど、トマトスやDEEP&BITESを聴いたときに感じたホワホワしたしあわせ感がライブ中ずっと私を包み込んでくれました。この日はなんとカセットテープの無料配布もあり、よろこびもひとしお。9月にはデビューアルバムが発売して、はれてメジャーデビューとのこと。これから応援しちゃうからね!.....続いて、鬼頭哲ブラスバンド。まだまだ発展途上だけど、みんなで演奏することの楽しさをたっぷり見せつけられた感じ。観てて、悔しくなってきたもの。あっち側(ステージ)に行きたい!演奏したい!(楽器なん
にもできないけど)って。くー、いいなあ。あと最年少メンバー(現役高校生)のクラリネット、よかったです。ソロパートを一生懸命丁寧に吹いてる姿に思わず拍手。あーゆー丁寧さって、上手い下手とか関係なく、すごくよいなあと感じました。20名を越える大所帯メンバーをじまん君顔でコンダクトしてた鬼頭君には、ぜひ21世紀の大原裕(ご健在です!!)を目指してがんばってほしいものです、ハイ。(Izumi Ozeki)
■8/16.17 高田渡、木村充揮「二人会」


 東西お笑い対決の様な二日間であった。高田が東の志ん生なら、木村は西の枝雀を彷彿とさせる。近頃酒量が減ったと噂される高田渡。全くのピンで演るのは珍しいであろう木村充揮。酔拳が板に付いている高田渡。新境地を模索中の木村充揮。飲みながら歌う木村。すっかり出来上がってから歌おうとする高田。笑わせる木村。笑われる高田!?オットット!・・・初日は高田渡が先発。酔いもそこそこといった風で、サラッと仕上げる。後発木村充揮は、高田の毒気にあてられた観客を前に少々やりにくそうではあった。二日目は出番を入れ替わり、先発が木村充揮。前日とは一曲もダブらないメニュー、お笑いネタも新鮮である。途中何を思ったか、客席にいた、いとうたかおを呼び出し歌わせる。突然のことながら、いとう二曲を短く静かにまとめ名古屋勢の意地を見せた。その間ステージ上で心地よさそうにしている木村の姿も良いものだった。さて後発高田渡。前日とは打って変わった酔いっ振り。前日と同じ曲、同じネタ。それでもお客は大喜び。前の方で歌った歌を、忘れてもう一度歌って大ウケ。ステージ去り際には本気で足がもつれ、木村に助けられての退場で又々大爆笑。とにかく、味わい深い二日間であった。(Folk Man)