■7/9(木)鈴木慶一・山本精一
鼻息荒くして発売日にチケット買った鈴木慶一&山本精一ライブ。ああよかった!かっこええ!絶対ソールドアウトすると思ったのに、みんなもっと観に来んかい!との思いで臨んだ私は、慶一さん目当てで精一さん観るのは初。まず精一さんのソロ。羅針盤をちょっと聞いたことあるだけで全貌はまるで知らんのですが、面白かった!延々おんなじような曲を歌い続け、全部アドリブでやってるようにも聞こえたんだけど退屈しない。青空のどん底の土手っぷちでデロ〜ンという趣きで、繊細で美しいんだけど、たちの悪い文学青年みたい感じが気持ちいい。なんじゃこの人、うへへへへと笑いが込み上げてきた。続いて慶一さんソロ。もうかっこいいとしか言えない!何より慶一さん自身が楽しんでるのが素適!例によって一人でピアノとギターと機械(よく知らん…)駆使して世界を作り出す。はちみつぱい、ムーンライダーズ、去年のソロ名盤「ヘイト船長〜」、発売前CDと、昔から現在まで、どの時点の曲やってもズンズンキュンキュン来る。最後は二人して自由に無限大に世界を広げてくれました(グレイトフルデッドの曲は知らなかった。適当なファンでスミマセン)。精一さんが「得三は重要な箱」と言われましたが、色んな人を交差させて出会わせてくれるとこもそうかな。よい夜でした。感謝。(あいま いもこ)

■7/12(日)ボントンルレ/昭和爆音婦人会
 まず、昭和爆音婦人会。バンド名が良い。誰が考えたんやろ。昭和で爆音で婦人と思ってるうちにライブ開始。『なんや』で良く会う人達やけど、全然違う人達になってて戸惑う。あんなに良い人だったのに。こんな音を出して、変拍子とかやって、邪悪な感じで彼女達の笑顔の内側ではこんな音が鳴っていたのか。聴いてしまって、これからどの様に接しようか。家事しながら、ご近所に挨拶しながら、内面に降り積もっていた音を自己紹介の様に鳴らす。ねえG子さん、カリちゃん、ドラムの人が満面の笑みでいっぱいおかずを繰り出していて恐いです。そして対するボントンルレ。前に僕の家に西瓜を持って来てくれたりした松井君。近所の本屋さんから、「あの人は日本で三本の指に入る名ハープ」ってニ十年前から聞いてたけど、ライブは初めてです。いきなり全開の、男前なブルースやなあ。ドラムとベースがめちゃくちゃ上手いから、安心してノレる。粋なギター、ブルースなのに軽み。なんかモテてそう、と率直に思う。そしてボーカルハープの松井君。これもすごい。掘り出し物だ。嬉しくて歓声をあげる。ニ十年の間に色んな事があったけど何にもなかった気がするよ。そんなスカッとしたブルース。夜の婦人部と壮年部。大人はヤル気だよね。(中川 ヒロシ)

■7/18(土)〜20(月)いちごメロンSHOW vol.13
得三のイズミちゃんより「いちごメロン」のゲスト出演の依頼。少々戸惑ったが、話を聞いた。そして初めて見た。面白かった。拍手しました。まず、二人だけで作っているのがいい。テレないのがいい。二人のキャラがキャラメルみたいに妙にからんで甘い。味かげんは、若い時より今の中年の入り口から半身以上入ってしまった今の方がずっと良さそうだ。人の味は、シワやシミが威張り出す頃が旬である。であるから、「いちごメロン」は食べ頃でした。私は役者であるので、人の身体の品格に対してうるさい、好きなのは舞台に立った時、ナニもしなくてもサマになる身体、つまり「身体の置物」である。玄関のクツ箱の上やタンスの上にチョコンと座ってサマになる身体である、今では非常に少ない。少なくなった原因はウンコを座ってしなくなった事ととても大きく関係しているのだが、詳しくは説明しない。このような身体の持ち主は、社会の人々に、見ただけでフッと力が抜け、明日への活力と自信を与えるので、つまり「いちごメロン」のような人達は、存在するだけで、国民ひいては、国家に多大な利益を与える。よって彼等の税金はタダにすべきだと思うが、どうであろうか。今度、減税の好きな河村市長にそっと頼んでみよう。(ハポン劇場project原智彦)

■7/27(月)町田謙介 Nagoya Session/しっかかもっかか
★新譜「FUTUR BLUES」の告知チラシの裏に、なぜか名古屋の劇作家・佃典彦の推薦文。こいつが妙に気になってブルースマン町田謙介を初めて聴く。きっかけはかように安直だが、開演するや親指ピン立ちの強靱な歌唱にぶっ飛んだ。★きりりと痩躯。サクランボ色のTシャツ。あか抜けた身繕いは年齢不詳。どこから湧いてくるんだと思わせる声が食い付き、耳元で強い風が鳴ったり止んだりする。「メニー・リバース・トゥ・クロース」なんて歌われた日にゃ、たまりません。★ソロを挟んで、この夜のために集まった名古屋の手練れバンドと共演し、互いに初対面とは思えない音で壁際の客もぐんぐん引っ張っていく。緩急を付けた海辺の歌の印象のせいか、ブルースロードを歩いて行くと急に視界が開けて焼けた砂浜のにおいが立ち上る。寄せては返す波の音の感触と、がつんとしたブルースの折衷はこの人独特か。★本編ラストはダンス天国の趣で、町田も前列テーブルに飛び乗って(この迷いのない跳び方がまたいいのだ)、からめ捕ろうとするものなんて跳び越えていく。TOKUZOコーラス隊も参加。町田が折々「森田君」と呼ぶのを聞くにつけ、君付けの関係ってやっぱりいいなと再確認。前座の「しっかかもっかか」の初ライブにも「バンドっていいな」と思う。(ミトン)

■7/31(金)早川義夫+佐久間正英LIVE
 様々な事情でここ数年見る事の出来なかった早川義夫のライヴに出掛けた。それにしても、93年に復活(あれから16年!)、それが大所帯のバンド形態であれ、ピアノのみのソロであれ、今回の様なデュオであれ、これ程音が変わらない人も珍しいのではないか。当日歌われた曲を殆ど知っていた事から、大幅な選曲の変更も無いのだが、当日のTokuzoの中をグルリと見回してみても、若い人も少なからず来場しており、その音楽が常に新しい聴き手を獲得しているという事実、頑な迄に不変である事の潔さ、強さ、美しさ。しかし、それが自然体であるのが早川義夫の音楽であり、魅力なのだろう。以前から歌われている歌については、少しずつではあるが、歌詞(言葉)が変えられている物もあり、これは言葉がより研ぎ澄まされている、というべきか。早川の歌とピアノに、佐久間正英が奏でる、はらはらと花びらが散っていく様なリリカルなギター・シンセサイザー、或いは、激しく歪むギター・ソロが絡んで行く様は、矢張りこのデュオの形態がベストなのではないかと思わせる。「純愛」と「僕らはひとり」を久々にライヴで聴いた時、この2曲を自分が大切に思う人と聴く事が出来たらどれだけ幸せだろうか、と思った。そんな素晴らしいライヴを今回残念ながら見逃した方、是非次回こそは。[kuma.cc]