■ 4/7(火)
マイア・バルー en D'Ableo

なんなんだろか、このホンモノ感。マイア・バルー。エンターテイナーだ。屈強なパーカッショニストとベーシストを従え、のっけからオーラばんばん出まくりのパフォーマンスで観客の背筋がしゃんと伸びるのがわかった。歌に、タイコに、フルートに。その多芸多才ぶりには総花的な中途半端さが微塵も感じられない。全てにおいて徹底しているのだ。プロフェッショナルだ、と唸らざるを得ない。妖艶だとかセクシーだとか、そういう俗な表現はちょっとお門違いな感じかな。生身の人間の魂の発露ってなムキダシ具合でもって観る者の心にぐわしっと踏み込んでくる。それも絶妙にコントロールされた無秩序さと意表のつき方で。観客にもそれなりのバイタリティというか、ある種の人間味が要求されるんではなかろうかとふと思ったりした。でまあ結局のところどういう音楽なのかというと、言い逃れっぽくて恐縮だけど無国籍ミュージックだ、が、とりわけ歌の力がめっぽう凄い。ピエール・バルーという名のインターナショナルなアーティストを親父さんに持つそうだが、より広い多様な世界を知ると音楽のスケールもデカくなるという格好のお手本なりけり。といろいろ理屈っぽいことを書いたけど、音を楽しむと書いて音楽と読む。要はそういうことですな。楽しかったんだってばよ!(ひざまくら)

■4/13(月)
TOKUZO10周年企画第16弾
Flying Dugong BAND

この原稿の依頼を受けた日、ネットでは清志郎の訃報が駆け巡っていた。翌日は清志郎の棺を運ぶ梅津和時さんの姿がテレビに何度も映し出されていた・・・。Flying Dugong BANDのライブに行った4月頃、清志郎と梅津さんが私にくれたものについて考えていた。RCが、清志郎が大好きだった私は、その後ろでSAXを吹く梅津さんを知り、そこから広がった数えきれない嬉しい色々。あの時開いた扉は、そのまま今に至る太い道になっている。Flying Dugong BANDのライブに行く私は、かつて部屋のラジカセでRCを聴いていた夜に真っ直ぐ繋がっているのだ。Flying Dugong BANDは、アイリッシュ・トラッドの重鎮、ドーナル・ラニー氏の存在感がとても強かった。軽やかで舞うようで、しかし決してブレないギター。柔かく耳に届くがその世界観はとても厚く、梅津さんや金子飛鳥さんのプレイを瞬く間に包み込んでしまうようだった。とは言え、梅津さんと飛鳥さんの絡み合う音がとても美しく、気が付けば表面張力でぱんぱんになった涙の粒が辛抱たまらず目から幾つも幾つも零れ落ちていた。なんであんなに泣けたんだろう、一体私はあの演奏の中で何を聴いていたのだと思い返すに、それは水と風と陽光と壊れものの肉体と巡る生命、そういうものだったのではないかと思うのだ。(cafeロジウラのマタハリ 美尾りりこ)

■4/18(土)
TOKUZO10周年企画第17弾
吾妻光良 Nagoya Jump Meeting
ゲスト:ハッチハッチェル

得三10周年企画 第17弾 吾妻光良NagoyaJampMeeting!日本が世界に誇るブラスターギターが久々に得三で観られると言う事で仕事なんかしている場合では無いととっとときりをつけて得三に駆けつけました。お客さんの入りもチョーが付くほど満員で・熱気ムンムン。そんな中ちょっぴり焦らして吾妻さんの登場!!!前半は、3人で小唄をと言うMCでゆったりくつろいだ気持ちで1曲目を待っていたところ演奏が始まったとたんサウンドの余りの図太さに思わず仰け反ってしまい(すいません・油断してました・・・)演奏が進むにつれて私もその図太いグルーヴの波に呑み込まれ、やっとのおもいで出て来たところに稲妻の様な吾妻さんのギ ターが脳天直撃!意識も遠退きそのまま波にさらわれました・・・。後半戦は、ちょっぴり豪華にホーンセッションを迎えてのセット。本日もう一つ楽しみは、登さんのサックス・ぶっとく・ドス黒く・繊細にグルーヴするサックスはバンドのうねりをさらに大きくし一気に頂点へ・そこへ吾妻さんのギターが絡みつき大気圏突入!そして、宇宙へ・・・。スィンギンバッパーズとはまた一味も 二味も違う得三印の吾妻光良NagoyaJampMeeting・今回見逃した皆さん次回はぜひ一度御賞味下さい!(内藤)

■4/27(月)
The Black Light Orchestra+高岡大祐
ryorchestra

ryorchestraとベルギーからやってきたThe Black Light Orchestra。「ケストラ」つながりの夜である。音楽性は違えど、バンドとゆうよりやはりどことなくケストラな佇まい。人数?編成?定義はともかく兎に角ケストラなんである。まずはryorchestra。何度も見てるけど段々安定度が増してる感じがした。メンバーの半数が先生だそうで言われてみてなるほど納得。目くるめく展開に頭をねじらせられながら、なんだか先生方に説教受けてるような感覚に・・・。うーん。でも仕舞いには和んでいるとゆう不思議。耽美系変拍子とユル〜イMCの組み合わせの成せる技か。そして登場The Black Light Orchestra!わたしこれまで知らんかったことが不覚でした。一曲目の最初の一音から彼らの世界に引き込まれ、まるで映画を見てるように楽しい!途中メンバーが楽器をローテーションして全員ほぼ全ての楽器をこなすマルチっぷりや日本語での曲紹介、現代音楽のパロディ(?)などサービス満点。観客はみなニコニコ。後半高岡大祐氏がゲストで入りイケイケの盛り上がりに。こんなかわいらしい物語のサントラのような音楽が自然に飛び出してくる、これはもう生まれた土壌の違いなんだろうか?そんなことすら考えた。只々楽しいライブでした!(小野 浩輝)

■5/1(金)塩次伸二追悼ライブ
「TRAMP」のイントロには魔法がある。1975年のWEST ROAD BLUES BANDのデビューアルバムもこのイントロから始まっています。あれから30余年に渡り魔法の賞味期限はズッ〜と続いている。そして登場した永井ホトケ隆の存在感は圧倒的だ。吼え続けてきた世界に誇る日本BLUES界最大のアイコンが、盟友塩次伸二の遺影を背にして「TRAMP」を歌い語りだす。がウルウルしている場合ではない。最近のblues.the-butcerでの超充実ぶりを彷彿させて余りあるホトケのステージ。また新たなピークを迎えているブルースマンの姿が感動的だ。そして演奏のグルーヴを支配していたのはもう一人の盟友小堀正のベースプレイだ。いつになく饒舌でスリリングなプレイは居合わせた全ての人々に塩次伸二のグルーヴを提示しているよう。改めて塩次伸二の偉大さに思いをはせる。もう二度と観ることができない最高のバンドWEST ROAD BLUES BANDに思いをはせる。木下和彦率いる名古屋のオールスターズ、石河光也バンドの面々、マ・ケイコさん、皆様お疲れ様でした。当日の追悼ライブに多くのお客さんが詰め掛けて盛況だったこともよかったです、よかったのですが少し複雑でもありました。これは京都拾得での追悼ライブでも思ったのですが「ライブはミュージシャンが生きてるときに行け!」ということです。伸ちゃんも生前苦戦(これは集客的に)されながらもすばらしい音楽を展開しておられました。みなさん! 追悼ライブもよいけれどやってはるときにライブに行きましょう。(河合新月)