■11/3(月)フルック
笛二人とバウロンとギターという珍しい楽器編成で、伝統的且つ変化に富み魅力的な音楽を奏でるFlook。今回も2年前の来日時と同様、『HAVEN』の曲を中心としたライブでしたが、セーラの1歳半になる娘・メイジーのために作られたという新曲のお披露目もありました。軽やかで可愛らしい曲です。Brianのクールなアドリブ、Johnの情熱的なバウロン、セーラの柔らかなフルートとアコーディオン、Edの安定感のあるギター。皆素晴らしかった。アンコールでは、メイジーが舞台に登場し、観客を和ませた。そして、リールを演奏すると、観客の手拍子と熱気に包まれた。(三好)
 待ちに待ったFlookの再来日公演!素晴らしいステージでした。とても人間技とは思えないようなBrianのティンホイッスルテクニック。指どうなってるの? そしてそれを支えるバウロンのJohn Joeもこれまたスーパー太鼓叩き。彼のソロ太鼓も見応えありましたねー。ギターのEdも相変わらずなんてセンス良い〜! お母さんになったサラもフルートを片足上げ奏法で低音部を支えます。あれってバランス取っている為ですよね。やっぱりFlook最高に格好良いですね!今回は新曲も数曲演奏してくれました。体中に響くFlookサウンドを堪能しました。今度はいつ来てくれるかな〜(長屋)

■ 11/7 (金) phonolite
 音と色。phonolite紡ぎだす音楽は「音色」というものの素晴らしさを瞳に浮かびあがらせる。その温かな一音を耳にするだけで誰もがうっとりせずにはいられない中牟礼さんのギター、ドラムを叩くというよりも身体そのものがドラムセット化している外山さん、リーダーとはいえ率いるどころか一歩も二歩も引いたところでメンバーの演奏を見守りつつ誰よりも楽しんでいるように見える水谷さん。以前聴いたこのトリオのライブも忘れがたいものであったが、今宵のオーケストラによる緻密で自由なアンサンブルは余白を残した淡くしかも堅牢なセザンヌの水彩画のように美しい。この豊かな音=色で満たされた空間に水谷さんの絵筆はもっと光を!とばかりに山口有紀さんの歌を呼び寄せる。彼女そのものといってよい声がTOKUZOに耀いをもたらす時、奇妙な時空の揺れを感じた。phonoliteの無垢な音楽は人を「音楽の幼年期/幼年期の音楽」へと誘う。少年が口ずさんでいた「紙ロボット〜」という鼻歌が原曲だという「paper robot」を演奏しながら。33年前のレコードのジャケを見ながら「今日のギターはコレよりも古いモデル!」と元気に語る最年少メンバーの中牟礼さんと共に次はいかなる音色を時空にもたらすのか瞳を凝らして待つことにしよう。(橋本浩行)

■11/10(月)TOKUZO10周年企画第7弾
One Night Stand Brothers

80年代初頭。70年代にテレビ=お茶の間の裏側にいたミュージシャン達、ニューミュージック陣が一気に表舞台へと現れ、松田聖子らアイドル達とタッグを組みチャートを席巻した時代。また、都会=東京の夜やリゾート、キャンパスでの男女の恋模様などをテーマに、虚構とリアルの絶妙な狭間での歌世界、いわゆる「シティポップス」なるものが若者の日常に彩りを添えた時代。カラフルでシャープ、そしてメロウなサウンド。洋楽でも、それまでの歌謡曲でもない「シティポップス」が完成を見た時代。それらのサウンドを作り上げたミュージシャン達、今剛、高水健司、島村英二らがムッシュの元に集結し得三にやって来た!構成は各メンバーが1曲ずつボーカルを取るローテーション式。選曲は洋楽カバー、オリジナル、ムッシュ定番曲とバラエティに富んだもの。メンバー全員声に艶があり聞き応えがあったのは驚愕!途中金子マリ嬢も加わり往年のフィーリングをご披露。主役である筈のムッシュの佇まいはむしろ控えめ。途中でギター置いて煙草吸い始めたり客席に降りて演奏を眺めたり。それでも主役はムッシュ!って感じさせる所がムッシュの真骨頂だな!望★得三再演!(岩佐)

■11/25(火)アナム&マキ
どうやらアナム&マキとして少しお休みしちゃうとのこと。淋しさもあり、「コレは!」と勝手な思い入れ過多の近所のおばちゃん如く、いつもに増して力み気味でライブに臨んでしまった。「いやあリラックスですね。」「ホント帰ってきたって感じかな」と当人であるアナマキ二人の口から飛び出し、ファーストシン グル戦え!野良犬に突入、いよっ!待ってました!のやはり潔い直球勝負だ。「愛してるっていって欲しいだけ」「彼女になりたい」「解き放て」と叫び、ギターをかき鳴らし全身で歌う二人に、屋台骨・キタロー父さんのベース、あらき姐さんのソフトかつ男前なパーカッションが絡む。更にデカイ愛がひしひしと伝わり、自ずと 腰が動かずにはいられなかった。それぞれの一面が光るソロも披露と盛り沢山。鳴り止まない拍手も納得のWアンコールだ。高校時代、受験勉強中の先輩に叱られ、学校の中庭から大阪の戎橋(通称・ひっかけ橋)へと練習場所を変えざるを得なかったなど目に浮ぶようなエピソードも。そりゃうるさいはずだ。そして、二人で初め て作ったという「イキって生きろ」を大照れで完全出し尽くし。「又、二人で帰ってきます」とアナマキ。上っ面でない本気の言葉だろう。終始ありのままの二人の姿に恥ずかしくも羨ましいと思った。待っとるでね!(ハヤシ)


■11/27(木)中山うり
ちょっと低めの穏やかなヴォーカルが響き、しっとりと幕を開けたこの日のライブでしたが、その直後にホーンセクションの面々が続々とステージに登場し、一気ににぎやかなお祭りムードに早変わり! 中山うりの夕暮れ時を思わせる憂いのあるヴォーカルと、彼女が歌いながら演奏するアコーディオンやトランペットの切ない音色と、ジプシー・スウィングやミュゼットなどの要素を感じさせるイキのいい演奏が、懐かしさと躍動感を併せ持ったふっくらとした味わいを醸し出していました。S-KEN作詞の「ショートカット」では、女の子の気持ちをいたずらっ子っぽく歌う姿のかわいらしさが印象的で、エミール・クストリッツアの映画「黒猫・白猫」のサントラの曲のカヴァーでは、メンバー全員が暴走するハイテンションな演奏のハジけっぷりが痛快でした。そして高田渡の「生活の柄」では、ニューオリンズのセカンドラインのリズムに乗せて、原曲のうらぶれた感じを吹き飛ばすような、「でもなるようになるさ」的な大らかなムードに染め上げた軽快で愛らしい演奏が最高でした! 今回は大編成での演奏がメインでしたが、次回はもう少し小編成での演奏もじっくり聴いてみたいです。そして次回は、あがた森魚の「夜のレクエルド」もぜひ!(サウンドベイ上前津店 森下)