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■7/1(日)有山じゅんじ リハーサルが一段落すると有山さんはステージから降り、既に招き猫とカーティス・メイフィールドの写真の置いてあるステージをしばらくじっと眺めて一言、「まだなんか足りひんねんなー」。最近は細かいことが気になるとおっしゃっていた有山さんはいろいろ考えた挙句、近くのスーパーに出かけ自ら赤いバラ3本を購入、ステージの中程に置き今夜のライブに臨むのであった。譜面台に数あるレパートリーが詰まっているであろうファイルを置き、これやろか、あれやろかとぱらぱら譜面をめくりながら曲を決めていた。『星に願いを』や『ゴーイング・マイ・ウェイ』を聞いていて、いつか雑誌か何かで有山さんは自分を励ますために歌を歌う、と言っていたのを思い出した。しかしそのパワーは同時にリスナー側にも伝わってくる。難しい言葉を使うでもない、むしろ意味のない言葉、いつも使っている自分の言葉、遊んで使う言葉を有山さんのあの歌声が伝えてくれる。そして背景にはやはりブルースマンたちへのリスペクトも感じるのである。そのバランスが絶妙で何とも心地がいい。最近はMCが独り言のようだと言っていたがその延長線上に歌があり、そこに等身大の有山さんが見える。ライブを何回見てもまた見に行こうと思わせる有山さんの魅力は、その有山さんらしさだと思う。(千賀有花) ■7/3(火)古謝美佐子 「あれっ」何処かでお会いしたことが?初めて古謝美佐子の唄会を御覧になった方はそう思ったことでしょう。遠い昔に彼女と手をつないで遊んでた記憶か?何処にもいかない、何処へもいける。そんなあるがままのすがたを三線とだんな様の佐原一哉、スーパーコーダー笹子重治、スペシャル黒田奏、の奏でる色彩が夕餉の煙と共に聴衆も家路に誘い込んでしまうような。今回の得三でのライブはネーネーズ脱退後の初ソロアルバム「天架ける橋発売記念唄会ツアー」と題し、彼女を慕い敬う人々で超満員、お話もたくさんあり皆さんご満悦、閉会後サイン会でも楽しませてくれました。アルバムは是非拝聴してみましょう。古謝美佐子さんの唄の基本にあるのは琉歌だとおもいます。琉歌「八・八・八・六」という偶数音、偶数句のリズムを持っていて下句の六から頭の八に移行するときの味わいがとても素敵なんです。全曲沖縄の言葉で唄われ、日本語訳、英語訳ととても親切なものになっていました。九歳時のデビュー曲すーさーすーさー(マルフクレコード)の新旧時間差共演や当日に号泣した数々の名歌が収録されております。またお会いできる日を楽しみに。「いつまでぃん ちゃーがんじょ」(ニポポ) ■7/24(火)海の幸 まちに待った『海の幸』ライブはさらに当日も待たされ40分遅れでやっと開演。主催者としてはヒヤヒヤもので会場もどことなくピーンとした雰囲気。と、ステージ脇からケニーさんがふらりと現われ「どっこいしょ」てなもんでギターを始めるや、一気に会場は海の幸ワールドへ。究極のホリデイバンドの始まりである。今回はどんとが愛した虹の島<ビックアイランド>からの音の贈り物と言うことで、ウクレレが参加したりとハワイアン調を中心に、オキナワ入ったりと始終なごやかな雰囲気。サンセッツ時代から変わらぬケニーさんのすっとんきょうな進行(懐かしい。久しぶりに思い出しました)と淡々とリズムをきざむ井の浦さんとさちほさんの笑顔とが妙にはまってました。大須円盤屋で10年程前、海の幸のファーストを手にして以来初めてのライブ体験でしたが、しかし、いい意味でみごとにバラバラなバンドでした。それでいて「これでいいのだ!」と満足させられてしまう、これが究極のホリデイバンドの由縁なのでしょうか。まわりを見渡せばみんなすっかりハマッてる様子。そして最後はどんとの『波』ですっかりゆるゆる状態に。次は何年後になるかわからないけど、次回も是非TOKUZOでやってください。(ズッキーニすずき) ■7/30(月) アゾール 実に気持ちのいい夜だった。去年の名古屋水没の日に演奏したことを思い出したアゾー ル、一曲目から音が違う、あまりのリハとの音量差にスピーカーがとぶかと思った。 やっぱりアゾールは凄い、フィルターなしに胸に飛び込んでくるコンガの音、力強く 太く深い、しかも軽やか。深い哀しみを含みつつも力強い唄、柔らかなメロディー。 音楽のすべてがここにある。 去年だったら一曲目で泣いたかも、今年は彼らの来日についての全てを自分でやった ので、完全にマネージャー・モードだった、だから泣かずにお客さんを見て、一曲目 からアゾールに吸い込まれていく様子にほっとする。 二曲目からギター&ボーカルのブローとその息子スティーブがベースで加わる。やさ しいブローの唄声、初めて聞く歌だ、後で聞いたら最近作った曲だと言っていた。ブ ローは素晴らしい作曲家だ、だてに40年にわたってハイチ音楽をリードしてきた訳じゃない。三曲目でダンサーのナジャが登場、客席が沸く、予定していたバネスカから変更になったのだが、華があっていいダンサーだ。美しい、惚れました。ハイチではダンサーとミュージシャンの地位が同等で、素晴らしいソリストなのだ。それでもやっぱりアゾールのコンガと唄が「得三」の空気をふるわせ、すべてを包む。これだけは実際に生で聞いてもらわないと説明がつかない、でもそこにいれば説明は要らない。後で聞いたのだけど、アゾールは練習というものをしたことがないという、だから手が柔らかい。ヴードゥー寺院で生まれ、両親がミュージシャンで、ヴードゥーの儀式 で赤ん坊の時からその辺の物を叩いていたらしい。言ってみれば私たちが話をしたり、箸で御飯を食べるようなことなのだと思う。ブローに言わせると「コンガはアゾールの中にある、だから練習するような事じゃない」リズムはずーと同じに流れていて、ビートが変幻自在、そのうえにおおらかなメロディーの唄を重ねていく。それを普通にやってしまう秘密はそこにあるのかもしれない。まさに世界一のパフォーマーだ。(ポレポレ・手島裕) ■7/31(火)ルースBAND 久々のルース登場に胸躍らせ、また翌日が自分の誕生日と言うことで、勝手に「前夜祭じゃ」と決め込んでのライブは、期待通り!いやいや過去最高じゃないの?と思う出来上がり。と言うのも今回は、ルースBANDと銘打っての通り、バック4人の演奏が、ルースを引き立てつつも存在感をアピールし、中でも三吉氏のギターの気持ち良いほどの音色や、ちらりと出た口笛は、さすが「名手トゥ-ツ」と共演しただけあり、あのハーモニカを彷彿させるあたり、ゾクゾクしましたね。ルースの真骨頂をみたのは、最後のゴスペルでしょう!彼女の血や肉になっている部分であるが故の迫力は、客席の盛り上がりを見れば一目瞭然でした。彼女のライブを見る度に思うのは、毎回進化しているなあと言う事であり、又、私自身恥ずかしい限りですが「オープンハウス」を知らない人間ですが、ライブハウスは楽しいぞ!と言う事を教えてくれたのが彼女であり、友人の結婚式の二次会は「ルースライブしかないだろう」と、勝手に幹事先行で仕切ってしまった事が会ったりだとかで、今後も楽しみにしている一人です。余談だが、今回のライブで唯一気になっていた事は「ルース〜夏だからもう少し涼しげな衣装を見たかったかな」と思ったのは私一人だけだったのか?。(森俊一) |