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■10/6(月)TOKUZO10周年企画第3弾
「坂田明&ちかもらち/ジム・オルークと恐山 ぐるっ。音が鳴ったとたん、ステージが大きな渦巻きになった。吸い込まれる…頭からシュルルと渦に吸引されそう。エネルギーが外に放出されるライヴは数々体験してるが、内に引きずり込まれる、危ない。と、思った事は今迄あっただろうか。まるで目の前に、音で出来たブラックホールがある様だ。ちゅるっと吸い込まれたら最後。なんて注意しつつも、段々ぐるぐるしてくる。危険なのに、心地よいよな、油断ならない怖い音。途中、坂田さんが手を休め、三人の音になった時。渦が逆回転を始めた。底無しの奈落向きに巻いてたのが反転し、天に向かい昇る。かまいたち。反転しても、やっぱり危ない。音が昇る天を見上げていると、坂田さんが、再度吹き出す。ぱっと渦が別れた。一人づつ、四つの渦。 独楽みたいに縦横無尽に動き、時に弾きあう。ジム爆発。浪曲か、口から出任せか不明な坂田節。日本語のわからない二人に、唄はどう響くのか。瞬時、感じ放つ音が、次々と面白い展開を生む。最後はギターとベースを交代。ギター、イイ。本人に確認したら、本当に初ギター。自分の音を持ってるんだな。お喋りも含め、たっぷり高密度。そして、思い出すとモノクロの印象。カラーより豊かな色彩の白黒。引きずり込まれると思ったのも、モノクロなのも、恐山だからなのか。三昧三昧。(如月) ■10/8(水)TOKUZO10周年企画第4弾 Willie Walker & The Butanes 今日は昼から落着かなかった。サザンソウルファンなら泣く子も黙るO.V.ライト、ジェームス カーらと共にゴールドワックスにシングルを残したあのウィリー ウォーカーのライブだからである。意味もなく四日市から名古屋に早く着き、開いている居酒屋を探しビールを飲み始めたが『酔っては集中して見れないのでは?いや待てよ、程好く酔ったほうがテンションが高く見れるのでは?』と考えているうちに大ビンを2本飲んでしまった。開場する時間になりほろ酔い気分で得三へ移動。得三で何を飲もうか迷うことなく赤ワインをボトルでオーダー。準備万端である。いよいよ演奏の開始そしてウィリー登場、声を出した瞬間、全身にチキンスキン(さむぼろのこと;鳥肌とも言う)が発生、思わず起立してしまった。昔懐かしい人で懐メロをやっています。と言うよりはむしろ『現役バリバリでっせ』のオーラを感じた瞬間である。ので選曲も最近のアルバムからが多かったが、あいだに「There Goes My Used To Be」などの名曲を入れるとこなんかワインが進んでしまう。結局ワインを1本飲んでしまった。非常に至福のひと時であった。 追伸 得三のライブで赤ワインを空けた日は帰りの電車でゲロを吐いたりトラブルが多かったがこの日は無事何事もなく帰宅。ウィリーちゃんありがとう。(西田竜司) ■10/9(木)Salle Gaveau Salle Gaveauの2ndCD『Strange Device』発売記念ツアーの初日は、ここ名古屋で幕開け。メンバーの皆さんは、長い海外ツアーも終えて、アイコンタクトもバッチリ。イイ感じに熟成され、息の合った演奏を披露されました。艶やかで繊細なヴァイオリン(喜多直毅さん)、クールなアコーディオン(佐藤芳明さん)、包容力のあるピアノ(林正樹さん)、しなやかでグルーヴ感溢れるベース(鳥越啓介さん)、アグレッシブで勢いのあるギター(鬼怒無月さん)、そのすべてが絶妙なバランスで混ざり合い、次々と繰り出される曲に、気付けばどんどん引き込まれていく私達。お一人お一人が、様々なジャンルを越えて活躍する、百戦錬磨の素晴らしいミュージシャンだということを再確認致しました。元々、リーダーの鬼怒さんが“アストル・ピアソラの音楽へのオマージュ”を表明していたSalle Gaveauは、その音楽を『プログレ・タンゴ』と言われたりしていますが、時には激しいロックのテイストを感じたり、時にはゆったりとしたシンプルで美しい曲を演奏されたり…と、メンバーそれぞれの個性も相まって、タンゴというジャンルに詳しくなくても、意外と聴きやすい感じ。バンド結成後も、常に確実な進化を遂げ形成されていった、唯一無二のSalle Gaveauワールド、今回惜しくも見逃した方、次回は是非!(藤井由紀) ■10/16(木)TOKUZO10周年企画第5弾 オルケスタ・ナッジ!ナッジ! その日、Tokuzoの扉を開けると、まずはその詰めかけた人々の多いこと。”敏感”なリスナー層にとって、このバンドの知名度と、その初の地方ツアーで目の当たりにできるということ、その期待の高さをあらためて感じる私。そして客席よりステージ上の打楽器の渦に期待に胸躍らせる私をよそに、ほどなく…メンバーIZPON氏のルンバな”呼び声”に始まり、後はリーダー芳垣氏の導きでバンドはアフリカ〜ブラジル〜中近東etc.〜果てはフリー!?など世界を飛び回る…、それは民族音楽のショーケースに収まるようなものではなく、そのすべてがリーダー芳垣氏のリズムのイメージ=“うた”のモチーフのようで。そこから生みだされる様々なオリジナル楽曲をこの総勢11名の叩き手達を緻密かつ大胆に組み合わせひとつのアンサンブル"うた”として次々と表現していく…そこは、プレイヤー各個人のエゴ…叩きまくり、その場限りのノリ、等々その手のスリルや醍醐味とはまさに異次元の世界。生で触れた私は、打楽器によるその圧倒的なうねりとダイナミズムに興奮しつつ、アンコールの、まるでハンドベルクワイアーのような、ある種象徴的なクロージングの中、その”うた”のおだやかさにもココロ満たされ…バンドも客席も、水先案内人の芳垣氏導く打音の渦で旅に出る…”Nugde!”…こんな仕掛けに乾杯!!(近藤 久峰) ■10/22(水)リカルド・サンドバル 音の持つ確かな力というのがある。このベネズエラ出身の大男リカルド・サンドバルというマンドリン弾きの演奏がそうだ。そして相方ギタリスト、マチア・コレー。この二人から発せられる鮮烈、繊細、豪放、哀切、クラシック/ショーロ/フォルクローレのジャンルを越えたさまざまな音が絡み合い昇華し、聴く者をたちまちにして虜にする。加えて名古屋が誇るバンドーラ奏者・出口泰司、そして日本が誇る歌姫・松田美緒とのめくるめく共演。得三・森田氏をして「ちょっとアゴがはずれそう」なプレイを最後の一瞬まで堪能させてくれた。インストで聴衆の目に涙させるなどそうそうあることではない。つくづくライヴとは生で観るものだと痛感する。得三での初演の衝撃はたちまち余波となって翌日のCafe´ Dufiを立ち見満席に。炸裂するバンドーラとクアトロ、熱狂する五拍子の祭典。ベネズエラ恐るべし。ラテンアメリカよ永遠なれ。大いなる感動に立ち会えた喜びに浴する一方で、この感動を一人でも多くの人々と分かち合うためにはどうすればよいのかとしきりに考えた。チラシか?口コミか?その他には?これは我らが得三に出演する愛すべきミュージシャン達を応援する立場にある者として、それこそチャベス大統領も裸足で逃げ出すくらいチンチコチンになって真剣に取り組まねばならない課題なんである。(サンバタウンの上沖) |