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■11/1Tango Negro Trio 名古屋のアルゼンチンタンゴ・ダンスの場で5年ほど前からカセーレスの”Tango Negro”を耳にする機会が増えてきた。熱烈なファンもいてよくリクエストされる。またひとりで過す時も彼の”Como dos Extranos”や”Vuelvo sl Sur”がしっくりくる。カセーレスのアクは強いが深みのある声が、力強くも繊細なピアノと相俟って心にダイレクトに語りかけてくるからだろうか。そんな彼の演奏を間近で聴きたいと思っていた。 ライブの1部と2部の最初に、古い時代のタンゴとして“Ojos Negros(黒い瞳)”,”ラ・クンパルシータ”,”Los Mareados(酔いどれたち)”などが、カセーレスのピアノと歌で演奏された。よく耳慣れたこれらの名曲も、マエストロのアレンジで新しく息吹を吹き込まれたように奔放でエネルギッシュに感じられた。ベースとドラムスが加わり”La Retirada”などカセーレスの作品が熱演され、ラストの“Tango Negro”では場内の熱気が最高潮に達し、2度のアンコールにも快く応えてくれた。またルシージョによるドラムスのソロも圧巻だった。個人的に”はCamila”と神父の悲恋を歌った一曲が、明るいがせつなげで特に印象深く感じられた。余談だがこの日中日ドラゴンズは53年ぶりの日本一になり、得三もお祝いムードに包まれていた。 (タンゴフロリカ/新美 豊) ■11/11(日)“A”/Slickers 今や何かスペシャルな事情がなけりゃ演ってくれない伝説のバンド、Slickers。何年かぶり今回のライブは、Dr水島氏の誕生日記念だったそうな。当日の得三は満員御礼。バンドの面々が登場するや否や客席は大盛り上がり。いやはやブランクを感じさせない勢いのまま、お馴染みのナンバーで責めまくられました。メンバー全員キャラ立ちしてて誰からも目が離せないSlickersでありますが、やっぱりVo松井氏がドンドン調子上げてくる時の感じが何ともオモシロイ。ニューオリンズだ〜メキシコだ〜と乗せられっぱなしで、最後はもう客席も完全出来あがりパーティ状態に。あぁ、楽しい哉! 後半戦、対する“A”はスピード感あふれるズッシンとしたビートで魅了。前半と打って変わった独特の世界観にドップリ浸からせていただくこと1時間とちょっとぐらい。私の隣人のお兄さんは男ゴコロをがっちりつかまれたようで、始終ため息つきつつ感激しまくり…とにかくただただカッコイイです“A”。ということで、この日は“お好きなヒトにはたまらない!”という、おいしすぎる対バンライブで、お腹いっぱい。東京ヨリ遠路はるばる観に行って大正解でした。ついぞお酒飲みすぎて一部記憶がどっか行ってしまいましたが、まぁ、それはそれ。二日酔いが怖くてライブが観れるか!また行くぞ!(高円寺弁天) ■11/13(火)畠山美由紀 with Hands of Creation/青柳拓次 『たであい』をリリースした青柳拓次のソロが始まって、静寂という空間に対峙するようなギターの音と歌や言葉がひとつひとつ立ち現れていくる...うちに場内はすっかりイマジネーションに満たされ、東京ブラジルシーン期待のHands of Creationの音が絡んできても、静寂と音と空間を縫うようなアンサンブルはまるでポスト・ボッサ・ノーヴァにおけるラディカルな一瞬が今ここにあるかのよう。シュールでズレた情景を歌う「クロの車」は傑作。そうしてミューズの登場です。今年はジェシー・ハリスのプロデュースのアコースティック作とASA-CHANG&ブルーハッツによるビッグバンドな共演盤をリリース、いい歌すきな歌わたしの歌への回帰とばかりに時代や国境を超えた選曲で楽しませてくれた彼女であったが、女である性(さが)に忠実でいて、その率直でおおらかさである彼女自身の歌そのものがバックをつとめる彼らの音と相まると、時に「まぼろし(Glass Tears)」では奇跡的な幻影を垣間見せるのであった。またアンコールでは美空ひばりの「津軽のふるさと」、出演者四人でのアカペラ披露など余興(?)もあって、不思議なあたたかみに包まれたひとときでありました。(マイティ) ■11/20(火)バンバンバザールデラック 急いで仕事を片付け地下鉄に飛び乗る。うとうとうと…はっ!やってしまった!目覚めると今池が遠ざかっておりました。あー今日は心も体もガチガチ。こりゃちょっとやそっとじゃ緩みませんぜぇ。いざ折り返し得三へ。今年の夏はバンバン主催の野外イベントへ遠征、あの興奮が蘇ります。実は、得三で見る、しかもワンマンは意外にも初めて。さらにデラックスで見られるなんて最高です。まずはバンバンバザール、ウッドベースとチークダンスを踊っているような黒川さん、小さく見えるギターを抱え鍵盤のような音でメロディをひく富永さん、ジンワリ心に染み〜る歌声の福島さん&dr平林さん、tp下田さん、pf Fumingさんで登場。演奏が始まると共にニヤける。すぐ緩む。福島さんの歌声に心の扉もすぐオープン!ホーン隊3人登場で扉の向こうの私はふかふかの芝生の上を駆け回っておりました。ほんとに気持ちがいい。間もなく座っていられず立ち上がり手を叩きゆらゆら揺れておりました。アミーゴ!で女子パートを歌う富永さんは全く違和感なくびっくりしました(笑)ハッとしてGOOD!もワンマン初体験者にとってはびっくりの一曲で、福島さんは完全にトシちゃん、いやアイドルでした。毎回違う雰囲気を見せてくれるバンバンにどんどんハマっておるようです(中村あき) ■11/27 ピカイアパンデイロスペシャル、中日本フォホー団 まずは、ブラジル音楽ショップSAMBATOWN店主ゼジさん率いる中日本フォホー団の演奏でスタート。ブラジル北東部のフォーク音楽、“フォホー”を演奏するのかと思いきや・・・レニーニ、ジルベルト・ジル、シコサイエンス&ナソンズンビ等、北東部産ロックを立て続けに演奏。なんと素晴らしい選曲!アコーディオン、フルートが引き立つしっとりとした曲もはさみつつ、パンデイロを叩きながら歌い踊り、最後には、これまた北東部産の大太鼓、アルファイアが登場!爆音!憧れの楽器という事もあって、テンションあがります。そしてピカイアパンデイロスペシャルの登場。今回からドラムセットも導入し、のっけから切れ味鋭いグルーブ! 思わず立ち上がってしまいます。4人の、半アコースティック楽器(ガットG,トランペット,パンデイロ×2など)のアンサンブルでどうしてこんなにロックバンドのような音圧を出せるのか!?それでいて何でこんなにクリアで伸びやかなのか!? ビリンバウのソロからアルファイアを前面に押し出したリズムになだれ込む、ライブ後半に演奏された曲には参りました。最高!途中、宮川さんがタンタンに仕込んだマイクを使ってフィードバックを自在に操る姿に、 「おぉ!打楽器を持ったヘンドリクス!」 と感動。誠に、お釣りの出るような楽しいライブでした。ありがとうございました!(NARCO) |