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■2/11(土)大友良英New
Jazz Orchestra 先行発売でONJOの新作「OUT TO LUNCH」を入手して以来、この日が待ち遠しかった!私の最も好きなドルフィー盤と同題、全曲大友良英バージョンでカバーした話題作。その録音メンバー総勢13名での名古屋ツアーは、SOLDOUT満員御礼。ONJOのおもしろさは、その編成の妙と曲者にして強者ぞろいのメンバーにある。それだけに予測不能。が、笙やサインウェーヴ、がらくた音モノも、突起感よりむしろ未知の和音となって、これがまた大友サウンドの音海原を無限に広げてくれるのですよ!カヒミの吐息モノローグも、管・打・弦楽器の有り様も然り。波ひとつひとつは互いに違って立っていても、心地良く美しく、そして時に荒々しい振幅=ループを描き、ドルフィー譚からオリジナル曲まで一幅の羽衣となって昇華する。フィルム:ノアールを想起させるスリリングさと恥美性を湛えながらも、すこぶる開放感に満ちた絶景かな。「OUT TO LUNCH」の札を下げつつ、「OUT TO STROOL」.。お散歩に出かけたまま、それが心象鮮やかな旅になっちゃうONJO。 大友さんのリードでお散歩する旅の醍醐味を、得三らしい“音景”で楽しめたと思う。でもさ。演奏中ずーっと、カヒミちゃんの美眼にあんなに間近で一心に見つめられて、脱線しちゃったりしないのかな、大友さん。(岩田舞海) ■2/13(月)友部正人 友部正人さんの新作「Speak Japanese,American」発売記念ライブ。会場は大入りで、ご本人が登場すると自然と拍手が。凛としたたたずまいから一曲目の唄声が響いた瞬間に、ぽっかり心が開いて、ただただぽつねんと聴き入りました。言葉と声がまっすぐ届いてきて、前半から4曲も連続して涙がジワジワたれ落ちそうになってはこらえ、落ちそうになってはこらえ・・・の感動の繰り返し(こんなこと初めて!)。「働く人」では頭の中で働く人の人生風景が広がって、「Speak Japanese,American」では後SpeakJapanese,Japanese!という歌詞が大げさでなく突き刺さってきました。途中には「名古屋栄のライオンの前で演奏していた」10代の頃に書いたという作品等、詩の朗読もいくつかあり、曲の間にも力の抜けた語り口でゆったりと時間が過ぎていきました。お客さんも一緒になって唄う曲では、いつもなら苦手なのも不思議と素直な気持ちになってまた嬉し泣きしながら唄ってしまいました…。友部さんも嬉しそう。「朝の電話」では、飾りのないありのままの死をこんなにもあたたかく唄われるなんて、生きるということや友部さんの生き様が詰まった唄でした。最初から最後まで一人きりで、間休みもとらずライブを終了。生きる糧になる音楽をありがとうございました。(西本さゆり) ■2/18(土)アナム&マキ[中村きたろう・沼澤尚] 一曲目のど頭からガツーンとやられちゃいました。アナムさんのギターから放たれたパーカッシブかつエッジの効いたイントロ。「かっこいい」なんて言葉、字にするとなんだか安っぽく感じちゃうけど、それ以上の表現が見つからない。エルビスよろしく腰をグリングリンくねらせながら満面の笑みを浮かべるアナムさん。かたやひたすらに硬質なカッティングを繰り出しクールな魅力を漂わせるマキさん。全く違う印象の二人だけど重なり合った時の相性は抜群。ドロドロの緊張感からホッとする和みまでバラエティーに富んだ楽曲達。それらを演っても全く散漫な印象にはならず、むしろ一人の人間の喜怒哀楽をそのまま味わっている気さえしてくるのでした。そしてこの日とりわけリズム隊への声援が多かった。沼澤さんの素敵すぎる笑顔、きたろうさんなんか興奮した男のお客さんにキスまでされてましたもんね(笑)演奏文句なし。特にアナマキさんちのけで元気にはっちゃける姿も観ていてとてもすがすがしかった。アンコールでスペシャルゲストが登場。自称「マキ先生」。眼鏡をかけただけのマキさんが(笑)いつものイメージはどこへやら、見事な東京弁のエロお姉様キャラで観客とのコール&レスポンスを楽しむ様は驚き通りこして思わず笑っちゃいました。最後の最後まで実に楽しめたライブでした!(武山剛士) ■2/19(日)里アンナ> 2月19日(日)、今池TOKUZOでの里アンナライヴを聴きました。キラキラと舞い降りてくるような透き通る高音と暖かみのある声質、力強さを感じさせる声量はまさに 「精霊の宿る声」! 奄美大島に生まれ、3才から祖父に奄美の島唄を習っ たという里アンナ。彼女の歌声を育んできたのは奄美の島唄と祖父の深い愛情に他ならない。この日のライヴでの演奏曲は2枚のミニアルバムに収録されたオリジナル曲と、奄美の島唄がほぼ半分ずつ。里アンナの歌声とともにその背景にある島唄の両方を深く楽しめる欲張りな構成。 「大好きなおじいちゃん」のことを思って自身が作詞し たという「かなしゃる声」、彼女の強い希望でアルバムに収録された「童神」、そして島唄。類稀な美しい彼女の声に祖父への思いが甘く切ない郷愁が加わり、一気に 里アンナの世界に引き込まれました。オリジナル曲では観客が体を揺らして波のようにリズムをとり、島唄では 自然と手拍子やハト(指笛)が鳴り響く。彼女の歌をサポートした共演者の大熱演も素晴らしい。出演者、観客が確かに一体となった楽しいライヴでした。(「奄美の魅力探検隊・やちゃぼうねっと」主催midori) ■2/24(金)溺れたエビの検死報告書/mimicry/今池節考 「溺れたエビの検死報告書〜君はエビを見たか?」 初めてエビ達を見たのは、地下にあるライブハウスだった。メンバー全員がエビのマスクをかぶっている。登場した途端に目が緑色に光ったので驚いた。エビ達は客席の中を縫うようにして練り歩き、ふと立ち止まってはまじまじとお客さんの顔を覗き込んだりする。ライブの最中に客席に飛び下りてきて、突然チラシを配る。意表をついたエビ達の観客に対するカラミ方はかなりイカしていると感じた。「節足動物や怪物の動きや 形を音で表現する」というコンセプトを元に、綿密で計算され尽くした音や動きで楽しませてくれる。打楽器や吹奏楽器等をメインとした演奏はめちゃウマでバリエーションに富んでいる。映画音楽の様な曲もあり、オーケストラの様な重厚感もある。メンバーの正体や素顔は一切明かさない。というのもステキ!ということで得三に来て頂いた。とても興味深かったのは、観客の反応がまちまちだった事である。ある人はエビの動きの滑稽さに笑いころげ、またある人は目をつぶって体でリズムをとりながら踊り、別の人は魂消(たまげ)ていた。あの夜エビを見た人は、きっと家族や友達に「エビを見た!」とプチトリビアをかましているに違いない。あの夜エビ達に遭遇した人もまだエビ達を目撃してない人も、HP 「溺れたエビの検死報告書」http://d-shrimp.comを見てね(猟奇娘) |