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■ 1/13(火)Emergency! 実はワタクシ、Emergency!を見るのは初めてでした。ライブ日が近付くにつれて前回のライブの評判を耳にし、『ジャズ・サイケデリア』そんなフレーズに心奪われ、昨年4月に見たROVOのライブを思い出したりし、 どんどん期待が高まっていきました。ライブ当日、とても静かな始まり。しかしそれは嵐の前の静けさでした。メンバーがそれぞれ好き勝手に即興で音を出しているようにも感じる瞬間。かと思えば、静かな、遠くを思わせる奥行きのあるメロディー。そして、糸をぴんと張り詰めた様な緊張感から、芳垣さんのドスの利き捲ったドラム、大友さん斉藤さんの好戦的なギター、水谷さんの地響きみたいなベースラインが、お互いを挑発しあったかと思うと、ある瞬間から、歯車が『がっちん!』と合わさったように、大きな音のうねりになっていく!その時の心地良さったら!!酸いも甘いも嗅ぎ分けた大人に、緩急つけてそこかしこをこそぐられると、本当に堪らない!まるでロックのようなアプローチのジャズサウンドに、心の扉を開かれた思いです。異空間に飛んでってしまいそうなその音を、カウンター越しに聞きながら、身悶えておりました。こんな“ガキンチョリスナー”のワタクシでさえも衝撃を受けた、壮絶なライブ。陳腐な言葉ですが、最高にカッコよかった!!(福岡美咲) ■1/15(木)54-71/ENON/battles 今年ド頭に、こんな凄いメンツを一晩で見ることができて、『幸先、エエわ〜!』と思ったのは、私だけではないハズ。(見に来た方、そう思いませんか!)まずは、『間違いなく奴らは名古屋をキックアスするゼ!』と54−71のメンバーのコメント通りの素晴らしいステージだったバンド、バトルズ。個人的には、元ヘルメットなどの屈強の面々からなるこのバンド、期待スルな!ちゅうのが無理。『アンタ、どうやったらそんな風に叩けるの?』という聴き手のイマジネーションを遥かに超えるドラミング、そして、その上で泳ぐベース、そして、痒い所にもちゃーんと行き渡るギター!!!とにかく圧倒されっぱなし・・・。 放心状態のまま、女性一人を含む3人組のイーノン。ブラニアック、ブロンドレッドヘッドなど、こちらも90年代、世界中のインディファンのハートをガッシリと掴んだ面々によるエレポップ感全開の音には心踊らされました。そして、この時点で、既に放心状態な観客にトドメを刺したのが、色んな意味での(笑)最終兵器・54ム71。4人から発せられる“これ以上、足し算も引き算も要らない”究極の『音』同士がぶつかり合い生まれたグルーヴに打ちのめされ、この夜は灰に・・・。是非、この様なガチンコファイトなイベントを開催して下さい。(アゴヒゲ眼鏡) ■1/22(木)神田山陽の喋り倒しっ! 神田山陽の講談に涙してはいけない。一昨年の得三では「プライベート・ライオン」を聞いた。日本語を話す老ライオンが羊のぬいぐるみを着て若者と共に旅をし、最後は単身、公害企業に乗りこんでいく。 今回は僧衣?で登場の、立ったままライブ。三上敏視(太鼓)と黒田奏(バイオリン)の演奏にも乗る。「年賀ジョーズ」では、年賀状のやりとりを淡々と読むうちに、初恋の彼女と自分とに流れ去った別々の時間を切りとった。無声映画の活弁士となれば、世間に翻弄される純朴な男の哀れな姿をアップテンポに語りきる。アンコールの「レモン・凶暴な便利グッズの純愛」では、台所の片隅に捨て置かれたアイデア道具たちに過去の栄光や挫折を語らせつつ、変容していく家族のあり様を別チャンネルで送信する。幕間に写されるモノクロ映像も、とぼけてモノ悲しい。 NHK「にほんごであそぼ」、牛乳のCMでの牛羽織、小説発表と爆速で走りぬける講談師は、不可思議な舞台と登場人物とを用意して、陰と陽を絡ませつつ聴衆を弄ぶ。伏し目がちに語る牛がごとき男は、心根を見据える眼力と、言葉のツノとで我々をズンと押しつづけた。 トイレ前にいた私は、頬が上がり大口を開けて笑いつつも目は湿っぽい観客を、たくさん見た。(星野博) ■1/28(水) 川口義之・近藤研二・加藤千晶・鳥羽修・久住昌之 今まで川口義之さんの演奏するライブは沢山観てきたが、その”のんき大将”が、初めて自ら企画したのが、”Life Begins At 40”。どんなライブか予想もつかぬままTOKUZOへ。偶然、店の前を通りかかったという寒空はだかさんの登場が、すでにのんき大将の雰囲気を感じさせる。ライブは、川口さん、近藤研二さんの2人による演奏から始まり、久住昌之さん、鳥羽修さん、加藤千晶さんと5名のメンバーが、入れ替わり立ち代り、徐々に色を変えながら、自分の世界をそれぞれ表現していく。その様は、川口さんが愛してやまない旅のごとく、新しい発見があったり、懐かしさを感じさせたりしながら、切れ目なく、ゆるゆると続けられた。名曲も、出来たばかりの曲も、お!と思わせる曲も笑って聴ける曲も、全てが気負った感じがなく、なんともゆるゆるとした時間ごと楽しめた、そんなライブだった。”Life Begins At 40”そのスタートラインに立った彼の、これからを期待させるそのライブを観て、まだそこへ達していない私も、40というスタートラインに立つのが、少し楽しみになった。彼の旅は、これからもまだまだ続いていくのだろう。その旅の途中で、またふらっとTOKUZOへ来て、演奏したり、たまには歌ったりして欲しいものです。(さとみ) ■1/29(木)三味線やそすけ独演会 三味線やそすけ独演会、第一夜を観に行った。隣の席のたおやかなご婦人が私にいった。「初めて聴く三味線がやそすけさんだなんて、あなたは幸せね。」三味線や長唄について映画のワンシーンやテレビでちらっと見たくらいで何の知識も持っていない。専門的な用語も知らないので感じたままを....。始まりの「安達ヶ原」三味線の音、こんなに響くんだ。響くという言葉がぴったりの楽器。たった三本の弦なのに時には背筋がぴんと伸びる感じ、時には迫ってきたり、甘えた音になったりとても豊かだった。「五条橋」一番前のテーブルでそのばちさばきに魅入ってしまった。声も素敵だ。長い一節も節と節の間どこで息継ぎしているのかわからないくらい滑らかな上、唄い始めや節の終わりのことばの納め方、全部が大切にされていて息をのんだ。すごいなあ。「あたま山」の粋でユーモアたっぷりな唄い方、あいだのおしゃべりは一匹狼の風格に溢れていた。「雪をんな」では艶っぽく、髪の毛がないのに美しい女になったり、若い純な男になったりすけべな木樵りに変身した。いいなあ。寒く冷たい雪の夜が弦の音で見事に表現されていた。映像のように完全に与えられるものではなく自分の想像を掻き立ててくれる楽しい時間だった。私達のずっと後世代の人もこの時間を体験できますように。(稲垣英子) |