■2/14(水)LABCRY

伝え聞くところに依ると羅針盤の出現により関西の方では歌ものがちょっとしたブームなのだとか。ラブクライは最近「第2の羅針盤」との呼び声高いそうで特に若い婦女子に人気があるという。実はここの村上ゴンゾ氏はかつて今池に住んでいて、所謂グランジを演っていたりしたのだが、まあいろいろな事があってノイズをやろうと大阪へ渡ったのである。それがどうゆう訳か親しみ易い歌物を演り、なおかつ黄色い声援を浴びている、とはどうゆう事であろうか。その謎を探る為実際に観てみよう、と相成った。確かに若い婦女子が好みそうな風情ではある。ムーンライダーズにも通じる音かもしれない。ギターソロの途中でシールド抜いてビーとか鳴らしている(ソロの一部として)なにより村上氏はくにゃくにゃ踊ったり、ビールをアオったり、と自由この上ない。いつもの彼ではあるけれども、こんな人をステージのど真ん中に置いていながらも唄は順調に進む。どこかねじくれている。しかしそんな風情が婦女子の心を掴むのか声援やチョコを頂いていた。いいのか婦女子!そんな彼らもメジャーデビューだ、いいのか?コロムビア。世の中がこんなにお気楽になっているなんて知らなかったぞ。日本の先行きは案外楽しいのかもしれない。(オーラミン・うちはら)


■2/18(日)バレーボールズ+木村充揮
「too match 関西ビジネス」という業界用語ですらない内々のスラングがある。分かる人には分かってもらえると思うが、バンドで言えば、やたら客に「問い掛けたり」「同意を求めたり」いわく「今日は乗ってないねー。」だの「もっと踊ろうぜー。」だの。さえんバンドがこの手で来られると特に御当地名古屋では悲惨である。ちびまるこちゃんなら顔全面にバイヤスの線が走る所である。昔々あるバンドのメンバーとライブ後呑んでいて「いやー大阪ではこーやらんとうけんのですわ。」と言われたことがある。「なんか勘違いしとらんかぁー」と思いつつ席を離れた覚えがある。いや酔った勢いで思い切り、からんだかもしれない。さてちょっとでも分かってもらえたTokuzoFANの皆さん木村充揮はまったく大丈夫である。1stStageバレーボールズのグルーブ指数120%のお仕事の後、まずはソロで登場。バーボンの水割りを片手にぐじゃぐじゃしゃべりつつ歌いだすのだが、何だこの存在感は。いやまいった、まいった。ブルースが、ソウルが好きな、でも何処までいっても木村スタイルの音楽はブルーススタンダードをやってもばっちり伝わってくる。そうさ俺らは音楽から遠い所で勝負してる奴等を蹴っ飛ばしてるだけだ!!(澤村屋赤貧堂)


■2/23(金) HIGH RISE
以前、カルメン・マキが、『最近の日本のバンドの音を聴いても、その音楽がロックである必然性を感じない』と言って退けた事が有った。それは伝えようとするメッセージを乗せる為の音楽がロックである必要が無かったり、或いはロック本来の持つ衝動性に欠けているという意味で、現在の日本にどれだけ本物のロックが存在しているのか、という疑問を投げ掛けるかなり辛辣な発言だった。
HIGH RISEの核である南条麻人のバンド、MAINLINER、或いはMUSICA TRANSONICのライヴは何度か体験しているが、HIGH RISEのライヴを見るのはこれが初めてだった。が、上記の言葉に照らし合わせてみるならば、HIGH RISEはロックだった。爆音と疾走。アンコールも含めて僅か70分程の演奏の中にロック本来の姿が有った。欧米でのツアーが熱狂的に迎え入れられるのも頷ける。特筆すべきは成田宗弘のギターで、後半ペダルを膝で激しく押さえ付けながらギターを弾き捲る姿に、ロックを見た。
現在の日本に、この様な本物のロックが存在している事を、私達は世界に誇っても良いのではないだろうか?(クマザワ)

■2/24(土)渕上純子と近藤達郎、Theo Bleckmann & Ben Monder
西から攻めてきたDuo&Duoツアー、最終日は名古屋でございます。先発は渕上と近藤。去年初顔合わせをして、近藤さん、渕上さん、と呼び合う良い距離感なお二人だそうで、まだまだ新鮮なんだけどでもちょっと分かってきたかな、といったなんとも微妙で良い感じ。一番の衝撃は『汚い言葉で』の近藤達郎のロック魂炸裂のピアノ。ふちがみとふなと(もしくはカルテット)で馴染みの曲なのですが、こう来るとは!!!去年のふちがみとふなとでの予告編も記憶に新しい『007』。笑えるんだけど妙にかっこよくって完全に降伏してしまいました。今後どう変化していくかとても楽しみです。続いて、ニューヨークのやじさんきたさんTheo & Ben。Theoは3オクターブ半もの声域を持っているそう。電子音のようだったり、宇宙人の声のようだったり、幾層にも声を重ねていったり、一人多重音だったり、と非常に多彩なボーカル表現なのですが、単に技術的に関心させるだけでなく、聴衆を異次元空間へ連れ去ってしまう。そしてそれを支えるBenのギター。ツアー中、ちょっとした移動でも必ずギターを抱えている彼だけあって、トレモロの1音1音までをも大切するような繊細でしかし芯の強いサウンド。この二人でしかつくれないであろう透明な世界にすっかり心洗われたライブでした。(加藤佐恵)


■2/24(土)渕上純子と近藤達郎、Theo Bleckmann & Ben Monder
西から攻めてきたDuo&Duoツアー、最終日は名古屋でございます。先発は渕上と近藤。去年初顔合わせをして、近藤さん、渕上さん、と呼び合う良い距離感なお二人だそうで、まだまだ新鮮なんだけどでもちょっと分かってきたかな、といったなんとも微妙で良い感じ。一番の衝撃は『汚い言葉で』の近藤達郎のロック魂炸裂のピアノ。ふちがみとふなと(もしくはカルテット)で馴染みの曲なのですが、こう来るとは!!!去年のふちがみとふなとでの予告編も記憶に新しい『007』。笑えるんだけど妙にかっこよくって完全に降伏してしまいました。今後どう変化していくかとても楽しみです。続いて、ニューヨークのやじさんきたさんTheo & Ben。Theoは3オクターブ半もの声域を持っているそう。電子音のようだったり、宇宙人の声のようだったり、幾層にも声を重ねていったり、一人多重音だったり、と非常に多彩なボーカル表現なのですが、単に技術的に関心させるだけでなく、聴衆を異次元空間へ連れ去ってしまう。そしてそれを支えるBenのギター。ツアー中、ちょっとした移動でも必ずギターを抱えている彼だけあって、トレモロの1音1音までをも大切するような繊細でしかし芯の強いサウンド。この二人でしかつくれないであろう透明な世界にすっかり心洗われたライブでした。(加藤佐恵)


■2/26(月)『移動遊園地企画 courtyard 』
うつろう光。即興的に展開する音楽と静寂。大地とバラを象徴して妖しく交錯する舞踏。具象になれない何かを匂わせるスクリーンの映像。固まった人形のようなモデルから投げつけられる謎めいたメッセージ。そして理由も知れず作り出されては壊される泥の塊。『移動遊園地』と名付けられ囲い込まれた空間の中で、演じ手と観客は非日常を共有する。別世界を求めていつも『今いるこの場所ではないどこか』へと疾走してしまう自分に、このライブはちょっとした展望を与えてくれたような気がする。忘れてしまった夢の見方なんてものを、もう一度おさらいしてみようか、などという気にさせられる。なんとも妖しい空間だ。だいたい、遊園地という場所は、家族や友人、恋人と約束をして計画的に参拝するのが王道で、内的思考を誘導する所では無い。しかし、この遊園地は会社帰りにフラっと一人で立ち寄りお酒を飲みながら泣いたりしても全然オッケーな所なのである。なにしろ、『移動』する遊園地なのだ。広大な敷地を構え、『ここまで来い!』とふんぞりかえっている従来型のそれとは異なり、機動力に富み、時代への即応性とパーソナルユースへの適応力に秀でているのだ。というわけで、次はどんなアトラクションがくり出されるのか期待してしまおう。アイスクリームでも食べて、並ばずに待っているよ。(新田ももん)