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■9/2(火)3(水)高田渡
と ふちがみとふなと 「はじめまして」と「はじめまして」。高田渡的時間に嵌って、渕上さんは困り顔でウレシそう。それをニコニコ船戸さん。そんなステージの上だけでなく、客もどちらか一方の初体験者が多い様子。こりゃ仲人もくっつけ甲斐があったねェと宣うワタシも初高田組。高田さんもFFも「間」とか「スキ」の人達だ。夫々の時間の中での音や声、ウタの中のコトバの佇まいが、飄々としているのに濃くて鮮烈。多分に、無意識的に成立してる在り様が余計に格好いい。特に、高田さんには参った!噂に違わぬ、そこいらのマイペースなんぞ一蹴の「ドコ行きますのん?」的流れのそのスキに、サラリとザラリと唄われてしまう歌が、油断している内に終わっていたりするから油断できない筈なのについ油断してしまう。というのは高田渡的時間にまんまと嵌っていた証拠かも。そしてやっぱり印象的だったのが、山之口獏シリーズ&「バブの店先」。はじめましてならではの(或いはこの2組ならではの?)、ちゃんとしきってない感触のココチヨさも手伝って、高田さんがバブと重なって見えたのはワタシだけじゃない筈だ。最後に、高田さん&FFの共通項をもう1つ。どちらも「酒の旨くなるライブ」だってこと。これって、さっきの間やスキやらと強ち無関係でもないような気もするんだが・・・。「またね」そして「またね」。(江藤莅夏) ■9/7(日)友川かずき・福島泰樹 ジョイントライブ 開演間際、ほぼ満席の会場を見渡せば京都、大阪、浜松、伊勢、と遠征組の姿が確認できた。皆ロックのライヴで知り合った面々だ。待っていたぞ、西日本ではめったに出会えない友川かずき…と感慨を抱きつつも図々しく最前列を目指す。まず上下を黒で統一した福島泰樹、バックには丸市(ds)がつく。一篇を朗読し終えアクションを決める毎にステージの床が軋む。詩のボクシングどころかこりゃ格闘技そのもの。友川との友情を語り、亡き友人を詠う。含羞がわかるお方なのだ。友川が登場したのは既に9時近く。彼の作品はここ10年フォローしてきたが、ライヴがかくもユーモアに溢れたものだとは予想できなかった。だめフォークにありがちなマニアに完結した媚びは一切ない。合いの手が過剰なお客を最後に制して「これ以上発言するときょうがお客さんの命日になりますので」とひょうひょうと言ってのける。なんと上品なMCだろう。近作の「ピストル」「あやかしの月」「エリセの目」がとうに古典の輝きを放っている。いざ歌い始めれば何物かが取り憑いて友川に歌わせているのか、眼光を剥き出しにして弦をたたきつける彼がいたっ♪ 自宅ではめだかを飼っているという無頼派・友川かずきその人に今晩はやられつちまいました。終電の都合でアンコールを逃した私としてはリターン・マッチも得三でよろしく。(高山 学) ■9/23(火)大城美佐子 私は沖縄音楽ファンになってまだ日が浅いので、遅ればせながら、大城美佐子に今現在夢中で、とりつかれた様に聴き狂っている時に、ライヴをみることができて最高にラッキーでした。やっぱり声が本当に好きです。独特のくぐもった響きが、かすれたり、鼻にかかったり、ナチュラルに変化するのを耳で追って、メロディを味わう気持ち良さ。歌い出しのタイミングや伸ばし方、切り方の的確なリズム感。あざとさの全く無いヴィブラートのちょうどいい品の良さ。微妙な音程の持っていき方の信じがたいクラクラするようなセンス。ジョアンジルベルトやレスターヤング級の天才だとばったり会った友人も言っていて、まさに同感です。こんなせつなくて深くてデカダンで淡々としていてアンニュイでさりげなくて軽快な世界は他には無いと思います。写真で見ると怖そうな美人という感じですが、ステージでのおしゃべりや動きに何だか可愛らしいムードが漂っていて、実際に沖縄にある大城さんのお店に行ったことがある友人夫妻(これもまたばったり会いました)によると、とってもチャーミングな方なんだそうです。昔はあまりトークを入れずに歌ってらしたそうなので、今日はノリノリだよと教えてくれました。(早川欣志) ■9/27(土)the 原爆オナニーズ/あぶらだこ ライヴレヴューを依頼され、ひるんだ。両者とも言葉で表現するのは難しい。自分より年齢の高い、両者に詳しい聴衆がたくさんいるので自分のような若造がなにを書いたらいいのか・・。とにかくなにも考えずに書くことにする(しかしこれは音楽に接する時、必ずそのような境地で接するからイイのかも。情報・経験は音楽の前に皆無だと思う)。原爆が始まる。ストレートなパンクロックという印象を残すキャッチーなサビや客とのやりとりの一方、身体はその複雑なビートの絡みでグルングルンにされ、砕かれる。グルーヴが縦に横に斜めに切りこむ。「1,2,3,4!」のエディさんの掛け声に僕は毎回しびれる。重みがある。45歳の誕生日とのこと(おめでとうございます!)。そして名古屋初あぶらだこ。強靭なグルーヴ。ステージは目の離せない空間となった。濃い!前々から勝手にあぶらだこの事を想像したりイメージを自分の中に作ってただけに、観ているときはボ〜っとしてしまった。現実感が無いような・・。はぐらかし、すりぬけていく、かと思うと振り返りざまにパンチ!と見せかけて、コショーを目にぶっかけられる。そんなライヴでした。初めて味わう感覚。長年乗った車にはドライバーの「クセ」がつく。そんな、自然で真似出来ない素敵な「クセ」がこの両者にはあった。(松井一平) ■9/29(月)“A” “A”がTOKUZOにやって来た!ファーストアルバム発売記念LIVEだ! アットホームでリラックスした雰囲気でLIVEは始まった。マービンの吹く親しみやすい メロディーが耳に残る。しかし、曲が進むと重なり合う音の洪水に徐々にトリップ状態に 陥ってくる。浮遊感あふれるサウンドに酔っていると、突如襲いかかる強烈な ROCKサウンド!耳に突き刺さる、ギターとドラムに現実の世界に引き戻される。 あまりのダイナミックスさに時々、ドキッとさせられる。この親しみやすいメロディーと 混沌としたインタープレイ、そして突き刺さるラウドサウンドのミックスが“A”の 魅力だ。そして、“A”のもう1つの魅力であるマービンのMCで客席に笑いが湧いて、 またリラックスした雰囲気に。演奏するミュージシャンと客席のコミュニケーション がLIVEの醍醐味だなあ。LIVEも進んで2ndステージへ。1stステージではゆったりとした テンションだったバンドも、2ndステージでは最初から 飛ばし気味だ。まわる、まわる、マービンがまわる。きざむ、きざむ橋本じゅんが きざむ。うねる、うねる大西真がうねる。暴れる、暴れる、湊が暴れる。 4人の個性がぶつかり合って、次々と音が紡ぎ出される素晴らしいLIVEは、1曲の アンコールをもって終了した。(しんや) |